国家資格の1つ旅行業取扱管理者資格。旅行業唯一の資格で国内と総合の2つの資格があります。
国内旅行業取扱管理者試験は例年9月上旬に行われます。7月頃に日程の発表になるので時々チェックして受験願書の締切を確認してください。
詳細はこちら→ 一般社団法人 全国旅行業協会公式サイト
今回は私が国内旅行業取扱管理者試験に独学で一発合格した勉強方法をお伝えします。これから勉強しようと思っている人は参考にしてみてください。
独学の勉強時間
私が試験の勉強にあてた時間は約150時間。受験願書を提出してからテキストなどを購入し、実際勉強を始めたのは7月後半から。
平日は3時間程、週末は7~10時間ぐらい勉強しました。
正直、簡単に取れる資格ではないです。それなりに勉強は必要ですが、旅行が好きな人や地理が好きな人には楽しく勉強できる資格だと思います。
準備したもの
1.テキスト
テキストは必須。これがなくては始まりません。本屋に行って色んなテキストを見ましたがユーキャンの出している本が一番わかりやすく隣に出る物がなかったのでこちらのテキストを使いました。
私は総合旅行業取扱管理者試験も同じ年に受験したため、最初から総合用のテキストを購入しましたが、国内旅行業取扱管理者のみの受験の方は国内用でOKです。
法令改定などで年々内容が変わっている部分があるのでテキストは新しいものを用意した方が良いですが、年々出版される時期が遅くなっているので早めに勉強に取り掛かりたい方は前年のモノで勉強し始めましょう。
2.過去問題集
過去問題集も必須です。チェックをしたりマーカーを引いたりすることが多いので一冊手元にあった方が勉強が捗ります。私はこの過去問題集がボロボロになるぐらい何度も繰り返し勉強しました。
テキスト代をどうしても出したくないという人は過去問.comで過去5年分ぐらいの過去問を無料で公開しているのでそちらを使ってみて下さい。
3.マークシート用のペン
旅行業取扱管理者の試験はマークシート形式です。試験当日に少しでも時間をかせぐためにマークシート用のペンがあると便利。鉛筆でグリグリしている時間は問題数があればあるほど意外と時間を取られているので時間短縮のために準備しました。他の試験を受ける時などにも使えるので重宝しています。
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4.スマホ学習
旅行業取扱管理者試験用のアプリはおすすめできるような完全アプリがないのですが、無料で使える観光資源を集めた問題アプリのようなものをいくつかダウンロードして隙間時間に使っていました。
アプリを使うよりも「●●県 観光」でググってみて場所がわからなければGoogle Mapで位置を確認、投稿されている写真を見たりする方が勉強になりました。
5.観光パンフレット
基本的に国内旅行業の観光地理は1都道府県につき1つの観光を知っていれば正解できるという問題はほぼありません。周りの観光資源とセットで覚える必要があったり、地図でどの辺りか理解しておく必要があります。
観光ルートの問題も出題されるため、旅行代理店などに行ってパンフレットを貰ってきてそこに載っているルートを見るのが一番オススメ。写真なども掲載されているのでイメージしやすいですし位置も把握できます。
全体の勉強スケジュールを考える
最初に全体の自分が取れそうな項目の配点を考えます。上記で紹介したユーキャンのテキストを使用する場合は、各章の最初のページに出題分析と試験対策が記載されています。そこに過去5年間の出題傾向が載っていたので私は配点の高い分野から勉強しました。
最初に旅行業法・約款・国内実務にどれぐらいの勉強時間を割り振るのかを考え、大まかなスケジュールを作りました。私は国内実務が一番心配だったので最初の10日間で約款・旅行業法を終わらせて20日間は国内実務を勉強、ラスト1週間は間違った所を繰り返したり、時間を測って過去問を解くという暫定的なスケジュールを作成。
大まかなスケジュールができたら、テキストのページ数を見ながらいつまでにここまでやるという付箋を貼っていき、毎日の具体的な目標設定をしました。
旅行業法・約款の勉強方法
旅行業法と約款はテキストの読み込みはしていません。わからなくてもそのままサラッと読んで各章の後ろについている確認テストを中心に解いていきました。その確認テストで解けなかった所だけ戻ってテキストを読むという形で進めました。
旅行業法と約款の部分はテキストで250ページぐらいのボリュームがありますが、この手順でやっていったら5日程でテキストを終えました。残りの時間で過去問題集を解いていき、間違った所に付箋を貼りました。
過去問題集はかなり要点がまとめてあるのでこの一冊だけを繰り返しやればテキストをやらずとも旅行業法と約款は得点できるます。その後テキストに戻ることはありませんでした。この過去問題集を全問回答できるようにひたすら解きました。
この2科目は完全に暗記勝負!4択問題がほとんどです。毎年出題の傾向は同じような問題が出るので問題ごと暗記していました。
国内旅行実務の勉強方法
ほとんどの人が苦戦するのが国内旅行実務だと思います。
JRの運賃・料金の問題と貸し切りバスの問題は出題数が多いのでここを中心に勉強しました。特にJR運賃・料金はテキストを何度も読み込みました。テキストを読み進めていくとどんどん新しい規定が出てくるので理解することに時間がかかりました。
運賃・料金計算はとにかく問題をこなすことで理解できるようになりましたが、旅行業法や約款のように問題まるごと暗記するだけでは解けないので訓練が必要です。
国内実務の合否を分けるのはJRの運賃・料金。ここが全滅したら合格は厳しいです。
フェリーや宿泊料金などはやれば確実に得点できるものなので暗記しましょう。航空運賃の運賃種別は暗記しきれなそうだったので試験直前にここを見ると決めて飛ばしました。
観光資源は持っている知識だけで頑張ろうかなと思いましたが40点とボリュームが大きいので捨てれませんでした。元々旅行好きで47都道府県中45県は行ったことがあったので地理感覚はある方だと思いますが、温泉などは地元以外ほとんどわからない状態。
観光地理は範囲が膨大なのでやることを決めて勉強しました。
・旅行パンフレットを見てGoogleMapで位置と写真を見る
・日本の世界遺産登録されている場所(令和3年時点では25か所)を勉強
・過去問を解きながら、選択肢になっているものの場所等を把握
・北海道の地理を把握(岬、湖、滝、温泉等)
国内実務は中々勉強が進まず、特に観光地理は何をやっていいのかわからなくなり途中迷子になりましたが半分取れれば上等と思って勉強しました。国内実務の勉強時間の配分はJR運賃料金が6割、その他実務2割、観光地理2割。
観光地理以外の間違いは2問(-10点)だけでしたが、それでも地理で9問(-18点)間違っているので点数は72点。合格点が60点なのでまぁまぁギリギリ。やっぱり地理を捨てなくてよかったです。
国内旅行業取扱管理者試験は独学で取れる国家資格
国内旅行業取扱管理者試験は簡単に取れる資格ではありませんが勉強すれば独学でも十分取れる資格です。その年によって難易度に若干の差がありますが合格率は約3~4割。
試験が終わった後に塾や資格の会社が出している解答速報で自己採点できます。Twitterなどでも情報が流れていると思うので当日チェックしてみてください。
この資格は旅行が好きな人は楽しく勉強できると思いますし、これからの旅行計画に役立つ知識を習得できます。旅行業を営む上で1事業所に1人必要な国家資格なので持っていれば将来就職に困った時も有利な資格になるはずです。
8月はお盆休みなどもあり、自分次第で勉強時間を作れる時期でもあります。日々小さな目標を設定してチャレンジしてみましょう!
総合旅行業取扱管理者を受験する人は、総合試験よりも約1ヶ月前に行われる国内試験を練習がてら受けてみることをおすすめします。国内旅行業取扱管理者に合格している人は翌年の総合試験で科目免除を受けることもできるので、先に国内旅行業を受けて翌年総合にチャレンジするというのも有りです。
2021年の総合旅行業取扱管理者試験は難易度が高く、全科目受験の合格率は6.2%と1割を切る難関資格となりました。私も総合旅行業は残念ながら不合格の結果でした。でも国内旅行業には合格したので今年は免除制度を使って2科目受験(約款・海外旅行実務)でリベンジしたいと思います。
国内旅行業取扱管理者を受験する人の参考になれば幸いです!絶対合格、自分を信じて頑張ってください!
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