オーストラリアの絶景と言えば有名どころで上位に挙がるのは、ウルル、グレートバリアリーフ、ハット・ラグーンなどですが、ウルルに並ぶほどの絶景があることを知っていますか?
断崖絶壁の岩間を登った者だけが見れる絶景。名作「世界の中心で、愛をさけぶ」のロケ地もキングスキャニオンです。
砂漠のど真ん中にあり観光客が行くには中々ハードルが高いためオーストラリアの絶景ランキングには入っていないのかもしれませんが、本当に素晴らしい絶景です。ある意味行っている人が少ないので穴場かもしれません。
今回はその絶景、キングスキャニオンの体験をレポートします!
※2022年5月の旅行です
キングスキャニオン登山の様子はこちらのYoutube動画で配信しています。
キングスキャニオンの行き方
キングスキャニオンはオーストラリア、ノーザンテリトリー準州のワタルカ国立公園にあります。キングスキャニオンへ行くには、アリススプリングスかエアーズロックから行くことになります。
アリススプリングス、エアーズロックのどちらからでも約300kmの距離があるので、行き方の手段は2つ。レンタカーかツアーです。エアーズロックからのツアーが一般的。
私は日本からベルトラでツアーを予約をしていきました。
ツアー自体は現地のAAT Kings社が運行します。エアーズロックのツアーはどこのツアーでもリコンファーム(前日までに再確認の連絡)が必要で、英語で電話をかけるのが不安でしたがエアーズロックリゾート内のツアーインフォメーションセンターでベルトラから発行されたバウチャーを見せるだけでOKでした。
リコンファームの手順はこちらの記事で詳しく書いています。
キングスキャニオンは個人では中々行きにくいのでツアーで行くのがおすすめです。
キングスキャニオン登山の持ち物
灼熱の中の登山になるので、荷物はできるだけ軽く必要最低限のモノだけを持って行くことをおすすめします。
・虫よけスプレー
・日焼け止め
・帽子
・ハエ防止ネット
・ハンドタオル
・水2~3リットル
・カメラ
・歩きやすいスニーカーor登山靴
私が行った5月中旬は朝は5℃ぐらいでかなり寒かったのでライトダウンを持って行きました。現地到着時にバスの中でみんなTシャツ1枚に着替え服はバスに置いて行っていました。
ウルルと同様に日中はハエが口の中に入るぐらいいるのでハエ防止ネットがあると便利。灼熱の太陽の中の登山なので帽子と水は絶対必要です。
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AM4:30 エアーズロック出発
まだ外は真っ暗の中エアーズロックリゾートを出発。迎えのバスは満席。5月のツアーはすべて満席でエアーズロックはコロナ禍とか関係なく世界中から観光客が集まっている様子。
キングスキャニオンやウルルなど、エアーズロックから行くツアーや宿は1か月前に予約しても残数わずかだったので余裕を持って予約した方がいいです。
バスは砂漠の中の一本道をずーっと走って行きます。
車窓から見る大地の目覚める瞬間。真っ暗な世界から真っ赤に染まる夜明けの瞬間は自然の美しさに本当に感動しました。
AM7:30 キングスクリーク牧場で朝食
途中でキングスクリーク牧場に寄って朝食を取ります。
ツアー客の人数が100人ぐらいはいるのですごい行列。早く食べるならバスを早く降りることです。行列に並んでいる時間が30分ぐらいあり、食べれないのかなと心配になりましたがツアー会社も状況をみて朝食休憩の時間を延ばしてくれました。
朝食はバイキング形式でシリアルなどもありました。朝食料金はツアー料金に含まれています。
このキングスクリーク牧場から一切電波は入らなくなりWIFIも繋がらなくなりました。基地自体がないようなのでどこの電波会社でも電波が入らないエリア。
キングスクリーク牧場ではラクダやロバに会えました。
AM9:00 キングスキャニオン到着
キングスキャニオンには2つのウォークがあります。谷底を歩くクリークウォーク(約1時間)と断崖を登って谷上部を歩くリムウォーク(約4時間)。
地球の裂け目と呼ばれるキングスキャニオンの絶景を見るならリムウォーク。もちろん私はリムウォークへ!
水2リットルを背負って登山開始!
最初から急な坂道。振り返ってもこの最初の坂道が一番急でキツかったです。
ここでリタイアした人も数人いました。ツアーの時間が決まっているのでみんなのペースで登れない人は途中でクリークウォークへ案内されていました。
足場は悪く滑るので気を付けて登ります。気温は35℃、噴き出る汗をぬぐいながらせっせと上を目指します。
最初の急な坂を登ると見える絶景ポイント。後ろを見ると結構登ってきたことがわかる。けれど先はまだまだ遠い。
水分補給を小まめに取りながら前に進みます。
途中平坦な道にも出ますが足場はずーっとデコボコなので捻挫に注意。
こんな細い岩間を通ることも。トレッキング感満載の道は楽しい!
途中何度か同じツアーの人が付いてきているか確認の小休憩があります。個人旅行や他のツアーの人もいるので、誰か自分と同じツアーの人の特徴を覚えておくといいです。
登ったり下ったりを繰り返し、後半にやっとその絶景の姿に出会えました。
これが地球の裂け目!キングスキャニオンの絶景
自然が作った絶景は本当に美しい。地球の裂け目と呼ばれる意味がここに着いてよくわかりました。
暑くて暑くてキツかったけど、この絶景を見たら疲れも吹っ飛びました。
ここに着いたのがAM11:30頃、登山開始から約2時間半。
途中色んな場所に警告の看板が立っていました。写真を撮ることに夢中で看板より内側に入ってツアースタッフから注意されている人もチラホラ。落ちたらあの世。頂上付近は崖っぷちになっている所が多いので注意して進みました。
絶景を拝んだあとは下りが多めのイメージ。橋を渡って谷を見ます。
谷間は木々も多くなってきて少しだけ暑さが落ち着きました。
途中天然の泉でクールダウン。こんな砂漠のど真ん中にも泉があるなんて神秘的。
随分高い所まで登ってきたんだなぁと達成感を感じながら下山。持ってきた2リットルの水は全部飲み干しました。それぐらい暑くて汗もたくさんかきました。最高にいい運動!
最終的には半分ぐらいの人がリタイア。残っているのは若い成人が多いイメージ。年配の方や子連れの家族などは途中でリタイア下山していました。
下山後はバスに乗ってエアーズロックへ戻ります。
PM12:30 キングスキャニオンリゾートで休憩
バスでキングスキャニオンリゾートに移動し昼食。昼食は自己負担です。レストランもありましたがすごい行列だったこととそこまでお腹がすいていなかったので、コンビニでサンドイッチを購入。
休憩時間に周辺を散歩していたら近くに展望台に行ける道路があったので行ってみました。キングスキャニオンリゾートの壮大な景色の全景を見ることができました。
PM13:30 エアーズロックリゾートへ帰ります
バスに乗ってエアーズロックリゾートまで帰る道中、左側にマウントコナーを見ることができました。
途中ガソリンスタンドで小休憩。ツアーのみなさんはアイスを買ったりして楽しんでいました。海外ではおやつの時間があるようです。
ここから見るマウントコナーがとても綺麗でした。
赤土砂漠の1本道が遠い異国に来ていることを感じさせてくれました。
PM17:30にエアーズロックリゾートに到着。本当に大満足のツアーでした。
キングスキャニオンは死ぬまでに行くべき絶景
すごく疲れたけれど人生の最高の1ページになる時間だったと言い切れます。ノーザンテリトリー州を訪れる人には是非キングスキャニオンにも足を延ばすことをおすすめします。
キングスキャニオン登山でリタイアする人を見ながら思ったことは、少しでも若いうちに行きたい場所は行かないと後悔するということ。
いつか行きたいなと思っていても、年を取ってからでは体力的に難しくてできないこともある。「いつか」は来ない。やりたいことは今すぐ行動しようと改めて思わせてくれた旅でした。